フジコ・ヘミング コンサート 報告

米山記念礼拝堂の左右のステンドグラスが冬の夕日に輝いている。初等部2期生のフジコ・ヘミングさんは創立当時の礼拝堂を懐かしむかのようにゆっくりと鍵盤に指を置いた。

まるでハープの音色を聴くような繊細な音色が礼拝堂の中に響き渡る。

初等部80周年のお祝いとして催したこのピアノコンサート、700名の席が世界的なピアニスト、フジコ・ヘミングさんへの期待で満席となった。

フジコさんの腕が大きく左右に動き、ピアノの音色が段々と強さを増すにつれ、聴衆者は時間が経つのも忘れ固唾をのんで聴き入る。

1時間で11曲を弾かれ演奏を終えられての舞台挨拶。フジコさんは今の世の中の乱れについて話された時、涙がほとばしり出て次の言葉が出なかった。

多分、神様と交信されておられたのだと思う。万雷の拍手を持って終わったこのコンサート、大先輩達の多くのご参加があったことに感謝したい。

15期 細田 治